写・憲法やってみた

日本国憲法と自民党改定草案を写してみました。違うところも一つずつ見てみました。

第4条:天皇は権威づけをする?

 

法律しろうととして思いましたのは、天皇とは権威づけをするための存在と、この条文は言っているのかな、ということでした。

こんなふう。

 

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1項めの「国事」は、6条7条で詳しく規定されています。

2項め「法律の定めるところにより」の法律とは、「国事行為の臨時代行に関する法律」というものだそうです。お忙しくてお体がいくつあっても足りないのでしょうね、きっと。

草案では1項目が第5条に、

2項目が第6条3項に、

泣き別れ。

 

 

 

草案:第4条:元号を変える時

 

そういえば、年表を見ると江戸時代までは元号がやたらに変わっているのですが、ここ近年(?)は「明治時代は明治天皇」「大正時代は大正天皇」「昭和時代は昭和天皇」と、天皇おひとりに元号は一つなのでした。「一世一元の制」といって元号法(超シンプルな法律!)に定められているのだそうです。

 

で、自民党の草案は、それを憲法に明記したいと。

 

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天皇」に関係するけれども、これもやっぱり章タイトルと合わない感じがします。

本当は、章タイトルを変えたいんじゃないかしら。

 

 

 

第5条:摂政について

摂政

歴史的な言葉かと思っていましたが、現役でした。
昭和天皇大正天皇摂政におなりになったのは二十歳の時だそうです。

二十歳!

 

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皇室典範では3章で「摂政」について定めています。

前条第1項の規定とは、
天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行い、国政に関する権能を有しない」

というものです。

 

草案では、この第5条は第7条になっています。

 

草案:第5条:「天皇の権能」を際立たせる

 

第1章は、結構入れ替えが激しいですね。
草案の第5条はこちらです。

 

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現行憲法の第4条の1項を第5条にしたのでした。

 

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上の一文です。

変更箇所はこんなふう。

 

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「のみ」が削られているのには、どういう意図があるのでしょう。
Q&Aには説明がありませんけども。なんだろう。

 

 

第6条:天皇のお仕事1

 

天皇陛下の「国事行為」について規定した6条です。

 

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総理大臣は国会で指名する。最高裁判所の裁判長は内閣が指名する。
で、天皇陛下はそれを「任命する」。

これもやっぱり、権威づけなのでしょうね。
立法・行政・司法のうちの、行政府と司法府の長は、天皇が任命することになっているのでした。ちなみに立法府の長である「衆参両院議長」は、議会で決まるのだそうです(第58条)。ここには権威づけはいらないのかな。

 

さて草案では、天皇の国事行為は6条に全部まとめました。

現行の6条は、草案では6条1項になります(6条は5項まであります)。

で、1項はこんな風。

 

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どこが変わったかというと…… 

 

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2項を合体させました。

あと、「国民のために」という言葉が入っていますね。

 

国民のために?

 

国民主権なので当たり前じゃないかと思いますのですが、なんでこんな言葉を入れたのかしら。私の嫌いな言葉でいえば「上から目線」。でも主語が「天皇」だからいいのかな。

 

ぐっと主権者の「しもじも」感が増す、「国民のために」であります。

 

 

 

草案:第6条2項:天皇のお仕事2

 

草案では、天皇の国事行為は6条に全部まとめました。

6条2項はこんなふう。

 

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細かく決まっています。さて、これは、現行憲法では第7条でした。こちらです。

 

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どこが変わっているかというと……

 

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あ、草案の6条1項で新しく挿入された「国民のために」が、ここでは現行憲法から入ってる。不思議な言葉ですね。「国民のために」。主語が天皇陛下だからいいのかしら。

「内閣の助言と承認により」という言葉が入っていたのは、終戦(敗北)の決断は天皇陛下しかできなかった過去の反省からなのでしょうか。国政に直接かかわらないことをダメ押しするための文言だったのかもしれません。それを削除しています。

あと、現行憲法だと五は「人に対するもの」、八は「文書関係」という分類だったものが、草案では、五は「国内関係」、八は「国外関係」というふうに分類軸を変えたようです。

思想は細部に宿るのかもですね。

 

草案:第6条3項:天皇がお仕事をできないとき(短期)

 

天皇の国事行為についてまとめた、草案6条の3項目。

 

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これは現行憲法では第4条の2項でした。

下の方です。

 

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それをこうした、と。

 

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 前2項とは、6条1項2項のことですね。より具体的に指し示しました。